外壁と屋根のポイント
雨や風など、大きな天候の変化によって、長年、常にさまざまな刺激に晒されている外壁や屋根は知らず知らずのうちに、劣化や痛みが激しくなっているものです。そこで大切なのが定期的な外壁のメンテナンスやリフォームです。
経年劣化した部分をそのままにしておくと、雨漏りがあったり、塗装がはがれ、家の寿命が短くなる原因になることも。
ご自宅に長く安心して住むためには、チェックやリフォームをはじめとしたメンテナンスが不可欠です。
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・モルタル塗り
耐久性が高いため、細かなひび割れやクラックが入らないようにメンテナンスするのであれば、半永久的に利用できます。
・窯業サイディング
和風、洋風どちらでも合う豊富なデザインがあり、軽くて燃えにくいものです。外壁仕上げ材の中ではトップシェア。
・金属サイディング
金属で作られたサイディングのことで、軽量で耐久性と断熱性に優れています。寒冷地で多く採用。
・タイル
色落ちや変色の心配はないですが、目地の割れ、はがれなどの点検を定期的に行う必要があります。
・セメント瓦
粘土瓦より安価。10~15年程度で塗装が必要です。
・スレート
厚さ5㎜程度と薄くてフラットな屋根材。10~15年程度で塗装が必要です。
・金属
ガルバニウム鋼板が主流。錆びにくく、軽いのでカバー工法にも最適です。
・粘土瓦
色落ちはしませんが、割れたりずれたりすることがあります。耐久性が高く、メンテナンスが基本的に不要。
・アクリル
耐久性は最も低く、頻繁に塗り替える場所の塗装に向いています。耐用年数5~7年で、最も安価。
・ウレタン
やわらかい性質があり、万能塗料なので細部の塗装に適しています。耐用年数7~10年。
・シリコン
耐久性と近年の価格の安定で人気の塗料です。汚れにくさと性能を両立させています。耐用年数:10~15年。
・フッ素
耐久性が非常に高く、紫外線に強い塗料です。価格が高額ですが、長い目で見るとお得です。耐用年数:15~20年。
・無機
色褪せしにくく、水となじむ親水性もあり、雨が降った際に汚れを流す機能があります。耐用年数:20~25年で、最も高い。
・軒天(のきてん)
外壁からでている軒の裏側のこと。
・破風(はふ)
屋根の妻側部分に取り付ける板状の部材のこと。
・笠木(かさぎ)
バルコニーや塀、ベランダ上部にある横木のこと。
・雨樋(あまどい)
建物に降った雨水を集め、地面の排水溝へスムーズに流すためのもの。
・水切り(みずきり)
外部回りの突き出した箇所にかかる雨水が建物内に進入しないようにした溝のこと。
・幕板(まくいた)
横長の板の総称で、境界的な意味を持つ部材。
・鼻隠し(はなかくし)
屋根の軒先に取り付けられている板材で雨樋の裏側にある板のこと。
・下屋(げや)
一階部分にかかっている屋根のこと
台風や雨風、真夏の強い紫外線などにさらされる屋根は定期的な点検とリフォームが欠かせない場所です。
正しいメンテナンスをすれば、家の寿命だけでなく、断熱性や耐震性もアップします。
屋根のリフォームには、主に「葺き替え」「塗装」「カバー工法」の3種類があります。
一般的に築30年を過ぎた家は、葺き替えなどの本格的な屋根リフォームが必要となります。葺き替えとは、下地を含む古い屋根材をすべて撤去し、新しい屋根材に取り替えることです。工事も費用も大がかりになりますが、家の寿命が大幅に伸びます。また、最近の屋根材は性能が向上し、軽量化が進んでいるため、屋根が軽くなると建物の重心が低くなり、おのずと耐震性もアップします。
最も手軽でコストを抑えられるのが塗装です。塗装には、塗料のもつ防水機能の働きで雨水の進入を防ぐ役割があります。しかし経年劣化で、新築から10年ほどで防水機能がなくなるとされています。定期的に塗り替えを行うことで家の寿命を延ばすことができます。
本格的な修繕で費用を抑えたい場合には、カバー工法という選択肢もあります。カバー工法とは、既存の屋根に新しい屋根材をかぶせるもの。耐震性が下がるリスクが心配されますが、軽量の金属屋根が主流となっているためその心配も少なくなりました。既存の屋根を撤去しないので屋根材の処分費が掛からず、工期が短いのも特長です。
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外壁塗装には、「塗料を塗る」以外にも多くの工程があります。
施工開始から完了までは大まかに10段階に分けられ、全工程の終了までは2週間(業者休業日の除く)前後かかります。
工程の中でいう「仮設工事」と「足場解体」は足場を組み立てたり解体する作業があるため、騒音が発生します。
この騒音が原因で、ご近所さんとトラブルへ発展するケースが少なくありません。
こうした外壁塗装での近隣トラブルを防ぐポイントとして、やはり事前に外壁塗装の工事をする旨を伝えることが最も有効です。
工事前に近隣の方に挨拶へ行く場合、この旨を近隣の方へ説明しておくと、トラブル対策になります。騒音以外にも、施工期間中は業者の出入りもあるため、ご近所の方に多少なりとも迷惑が掛かってしまいます。
近隣の方に理解してもらうためにも、ご近所の方にしっかりと着工前に挨拶回りをしておきましょう。工程表のコピーと粗品(タオル等)などを一緒に持っていくなど配慮するとよいでしょう。
外壁塗装は天候に左右される工事であるため、どうして雨天の中では工事をすることができません。
雨が降った場合は工期が伸びてしまうので、工事が相談しながら進めていきます。